悩ましい毎日

おはようございます。本日の相模原は1日雨模様のようです。梅雨入りしたのでしょうか？

司法書士として開業して早半年余りが経ちましたが、毎日悩むことばかりです。1枚の登記申請書を書き上げるのはネットを見れば誰にでもできるかもしれませんが、実体判断まで立ち入って意思能力や法律行為の有効性確認、ヒトモノイシの確認、後日紛争を防止するため様々に想定されるリスクの検討とその対応策の思案、それをしっかりと依頼者と共有し、理解してもらうこと等々、全てを整えた先に1枚の登記申請書が出来上がるのだなと毎日痛感しております。しっかりとやろうとすればするほど、考えるべきことや考えなければならないことが次々と湧いてきます。

これらは法律事務の専門家として当然の職責ではあるのですが、お客様に職業倫理を理解しろと言ってもなかなか理解してもらえるものではありません。もっと簡単に手続きを済ませられたら良いのにという感情的ニーズと、しっかりと誰が見ても疑いの余地のない、法律行為を完成させるという法律的ニーズは時に矛盾し、相克し、反目し合います。

まさに夏目漱石が言うところの、「知に先立てば角が立つ、情に竿されれば流される、意地を張れば窮屈だ。」ではありませんが、専門家然として知識を振りかざし、依頼者に全く寄り添わず傲岸不遜としてもダメ、かといって全て依頼者の言うことを鵜呑みにして言われるがままに専門家としての職責を果たさず流されるのもダメ、自分は正しいと声高に意地を張って持論を主張しても、相手に届かなければ意味がない。依頼者の想いを汲み取るための努力を重ねながらも、伝えるべきところはしっかりと伝える、譲るべきところは大いに譲り、譲れない司法書士としての一線は例え決裂になってしまったとしても譲ってはならない。

そんなバランスはどこにあるのだろうと、誰もが幸せになれる方法はあるのだろうか、等と日々煩悶しながら仕事をしていたりもします。

今日が皆様にとって素敵な1日になりますように。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。