登記に込められた願い
午前は生前贈与の最終準備をしていました。申請書、添付書面、当日の段取り、手続きの今後の流れ、法的判断の適格性、税務についての一般的なご案内、など全てが抜かりなく整えられているかを確認します。また、その後、後見案件も進めました。後見届や通帳再発行などの手続きを郵便局で済ませました。
午後は生前贈与の立会のためお客様のお宅へ伺いました。お客様のご家族がそろっている中に一人入ってゆくのは緊張しましたが、皆様温かく迎えてくださったのですぐに馴染むことができました。段取り通りしっかりと本人確認、物件確認、意思確認を済ませ、契約書を読み合わせ、手続きの流れと今後の見通しを説明しています。税金に関してはプロではないので、あくまで概要であることを留意していただきつつ、ご説明しました。ご理解とご納得を得ていただいた様子であったので、全て書類に署名押印をいただき、終了となりました。
丁重にご挨拶をして辞去すると、すぐに事務所で申請準備に取り掛かりました。念のため、登記事項証明書をもう一度取得して、対象物件に変化がないことを確認します。添付書面も委任状など署名押印をいただいたものをもう一度提出できるように組み直し、原本還付が必要な書類はその準備をし、連件申請を慎重に操作して、申請を完了しました。登録免許税を電子納付し、あと7分で郵便局が閉まるという所で、添付書面も提出して一連の工程を全て終え1日の仕事を終えました。
ということで、午後からは怒涛の忙しさと緊迫感ある時間の中で仕事をしていました。しかし、お客様の強いご希望であった生前贈与の登記立会を無事に済ませることができてホッとしています。やはり、自分たちが元気なうちに処分すべきものは処分し、すっきりしておきたいというニーズは大変強いように感じます。依頼者様がホッとして安どの表情を浮かべて、胸の内をしみじみと語ってくれた姿が非常に印象的でした。
登記手続という法律事務のうちには、様々な形で、様々な方の願いや想いが込められているのだと感じます。同じ生前贈与でもそこにいたるまでの人間関係や背景は、当たり前ですが皆さんそれぞれ異なります。私たちは登記の専門家として、その願いや想いを汲み取り、実現できるように何ができるのかをしっかりと考えて、ご案内する職責を負っているのだと思います。
あとは、この登記がしっかりと通って登記完了証をもらうこと。しばらくは手元を離れていった書類たちを見守りたいと思います。どうかお客様の願いがしっかりと届きますように。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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